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令和5年度校長日記

第39回卒業証書授与式

3月1日(金)<卒業証書授与式式辞>

 草木もようやく長い冬の眠りから覚め、生命の息吹が感じられる季節となりました。そのようななか、同窓会長 新井義宗 様、PTA会長 田島由里 様をはじめたくさんのご来賓の皆様、保護者の皆様方のご臨席のもと、第三十九回群馬県立前橋西高等学校卒業証書授与式を挙行できますことを、心より御礼申し上げます。
 ただ今、卒業証書を授与しました百五十名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。皆さんが本校所定の教育課程を無事修了し、本校を卒業することはこの上ない喜びです。
 皆さんが入学した3年前は、コロナ禍の中、多くの制約がありました。感染防止が最優先され、密集を防ぐことから分散登校も経験しました。学校行事についても規模を縮小したり時間を短縮したり、制限があっての実施でした。2年生になってほぼ通常の学校生活が送れるようになり、3年生では、感染症の位置付けが5類に移行されたことにより、行動制限もなくなって、友達と笑い合い、やっと賑やかな学校生活を過ごせるようになりました。世の中で、新型コロナの扱いが大きく変わった、皆さんの過ごしたこの高校3年間は、大きな時代の転換点に位置していたといってもいいかもしれません。皆さんは、コロナ禍の中で高校生活を送り、新型コロナウイルス感染症を乗り越えた世代として、これから先、記憶されることと思います。
 高校時代は一般的に多感な時期と言われます。コロナ禍でなくても、高校時代は、将来の進路を選択しなければならないこともあり、悩み多き時期でもあります。入学してから今日までの3年間を思い返してみてください。友人と時に衝突したこともあるでしょう。部活動の厳しい練習を乗り越え、試合で力を発揮して自分に自信を付けた人もいるでしょう。今日の日を迎えるまでに、みなさんには、並ひととおりの言葉では言い表すことのできない様々な出来事があったことだと思います。それらの日々を乗り越えて、みなさんは3年前より大きく成長しました。大学や専門学校へ進学し、より専門的な勉強をする人、企業に就職して社会人となり、仕事に励む人、これから進む道は人それぞれですが、この前橋西高校で学んだこと、前橋西高校で過ごしたことに自信を持って新しい世界に旅立ってください。
 新しい門出を迎える皆さんに、はなむけとして二つお話ししたいと思います。一つ目は、自分の人生に自分で責任を持つということです。高等学校を卒業するということは、どのような道を歩む場合でも、あらゆることに自己責任を求められる大人になるということを意味します。子どもの時には、保護者や学校の先生が教えてくれたとおりに生活していればよかったかもしれません。しかし、これからの長い人生の中では、選択、決断をしなければならないことが幾度となくあります。自分で決断をせずに他人に任せたら、その時は悩むこともなく楽かもしれませんが、もし、うまくいかないときには絶対後悔することでしょう。信頼できる人のアドバイスをもらうことは必要ですが、最終決断は自分で行うべきです。自分で決断したとしても必ずうまくいくとは限りませんが、それでも、自分で決断したことなら困難なことに出会っても、その困難を乗り越えるために取り組むことができます。自分のできることを考え、前向きな気持ちで実行していく、失敗してもあきらめず粘り強く取り組む。そうすれば必ず希望の光が見えます。自分の判断基準をしっかりつくり、自分で選択した自分の人生を、自分らしく生きていってください。
 二つ目は、他人に対して思いやりと感謝の気持ちを持つということです。思いやりや感謝の気持ちを持つことについては、これまでも始業式や開校記念式典などいろいろな場面で度々皆さんにお願いしてきました。多文化共生社会に生きる皆さんに真に必要な心だと思うからです。人間は社会的動物と言われるように、人とつながりを持って社会の中で生活しています。どのような個人であれ、社会の一員としての立場がなくなるわけではありません。社会の中で、みんなが支え合って生きていること、それぞれの立場でそれぞれの役割を果たしていることを忘れないでください。それが、思いやりの心、人のために何かやってあげようという気持ちにつながります。そこから、人との強い結びつきが生まれ、感謝の気持ちもわいてきます。人のために率先して動くことのできる、そんな人になってほしいと願います。
 終わりになりましたが、保護者の皆様方にお祝いとお礼を申し上げます。本日はお子様のご卒業、誠におめでとうございます。これまでも小学校や中学校で卒業と言う節目はありましたが、高校の卒業というのは子どもの手が離れる子育ての大きな節目になると思います。今日の佳き日を迎え、成長されたお子様の姿に、感慨もひとしおのことと存じます。教職員一同、心よりお慶びを申し上げますとともに、今日まで本校にお寄せいただきましたご支援、ご協力に深く感謝を申し上げます。
 結びに卒業生の皆さんが末永く幸多き人生を送られることを願って式辞とします。
           令和6年3月1日
            群馬県立前橋西高等学校 校長 原 美智子

令和5年度2学期終業式

12月22日(金)

2学期終業式、表彰伝達、レスリング部と剣道なぎなた部の関東選抜大会、全国選抜大会大会の壮行会、サイクルサミットの報告をオンラインで実施しました。

オープンスクール

10月14日(土)

本校オープンスクールを開催しました。

生徒による学校概要説明、国際科の説明、模擬授業、部活動見学等を実施しました。多くの中学3年生と保護者の方に参加していただきました。

第29回体育祭

9月22日(金)

本校校庭で、第29回体育祭を行いました。障害物リレー、球拾い、綱引き、ムカデ競走、ボール取り合戦、騎馬戦、部対抗リレー、クラス対抗リレーなどの競技を楽しみました。

令和5年度入学式

4月10日(月)<入学式式辞>

 日ごとに濃さを増していく木々の緑を背景に、暖かい春の風が、この清野の里を吹き抜けていく今日の佳き日に、同窓会副会長 森田尚宏 様、PTA会長 坂部美恵子 様、保護者の皆様方のご臨席のもと、群馬県立前橋西高等学校 第四十一回入学式を挙行できますことを、心より御礼申し上げます。
 ただ今、入学を許可しました百六十名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。これで晴れて、前橋西高校の生徒になりました。
皆さんが学ぶことになる前橋西高校は、昭和五十八年に地域の方々からの大きな期待を背負って開校し、今年で創立四十一年目になります。現在は、普通科と国際科からなる十二学級、生徒数四百六十七名の学校です。教育目標は「堅忍剛健・自律敬愛」を掲げています。その意味するところは「しっかり耐え忍び、たくましく健やかなこと、そして、自らの立てた規範に従って行動し、敬い、親しみの心をもつこと」とされています。在校生や卒業生ともどもこの「堅忍剛健・自律敬愛」の精神をしっかりと胸に刻み、夢の実現に向けてたゆまぬ努力を続けてまいりました。開校以来、学力向上と部活動振興、国際社会に貢献する人材育成に重点を置く高校として高い評価をいただいております。
 本年度の入学試験は、近年にない厳しさで、多くの志願者が本校への入学が叶わずに涙を飲みました。皆さんは、入学を希望しながらも叶わなかった同級生がいることを忘れず、このように活気溢れる本校に入学できたことに大きな誇りを持ち、本日からの学校生活に積極的に取り組んでもらいたいと思います。
 今、大切な三年間の入り口に立っている皆さんにお願いしたい事が二つあります。
 一つ目は、「目標を高く持ち、その実現に向けて努力してほしい」ということです。本校のグランドデザインには、目指すべき生徒像として、「目標に向かって、挑戦できる生徒」を掲げています。失敗を恐れず、物事に挑み続けることで、らせん状に成長する生徒をイメージしています。
 皆さんの可能性は無限大です。ただし、安易な目標ではそこまでしか成長しません。夢を持って目標を高く設定すれば、それは努力の原動力になります。皆さんには、自分の可能性を広げ、目標を高く持って、毎日毎日を過ごしてほしいと思います。高校時代は3年間しかありません。その一瞬一瞬が貴重な価値を持っています。授業、部活動、学校行事を大切にして充実した高校生活を送ってほしいと心から願っています。
 二つ目は、「思いやりの心を持ち、人間関係を大切にしてほしい」ということです。思いやりのある人は、相手の気持ちに寄り添って物事を考えたり、感謝の気持ちを大切にして、周りの人へきちんとお礼の言葉を言うことができます。思いやりのある人の周りには、自然と人が集まり、良い人間関係が生まれます。
 近年、新型コロナウイルス感染症の流行で、私たちの生活は大きな影響を受けてきましたが、その中で、本来の人間関係の大切さが再認識されたように思います。人は一人では生きていけません。情報化が進んでどれだけ便利な世の中になっても、人間関係の重要さは変わりません。人への思いやりは、周りの人を幸せにするだけでなく、自分も幸せにしてくれます。高校生活の中で、多くの友達と触れ合いながら、社会性や協調性を身に付けてほしいと思います。
 保護者の皆様、お子様の御入学おめでとうございます。高校の三年間は、人生の方向を決定する大事な時期であり、悩み苦しみの大きい時期でもあります。子供達が可能性を広げ、たくましく成長するためは、学校と家庭がそれぞれの役割を果たし、連携していくことが重要です。私たち教職員は、子供達の成長を願い、一生懸命に考え、支え、励まし、応援します。保護者の皆様も、どうか、学校の方針を御理解いただき、御支援と御協力をたまわりたいと存じます。
 結びになりますが、新入生一人ひとりの高校生活が、希望と感動に満ちた、有意義なものとなることを祈念し、式辞といたします。

 令和五年四月十日 群馬県立前橋西高等学校 校長 原美智子